ハーバード学長が辞任させられた‼
ハーバード大の学長が辞任しました。簡単に経緯をまとめると、
・元々米難関大学はリベラルで左寄りなのが、共和党サイドに不興を買っていた
・明確なハマス批判をしていなかったので、ユダヤ系は不満
・ユダヤ人虐殺のスローガンが大学のルールに違反しているかについて「文脈による」と法曹チックな答弁を米連邦議会でしたのが、SNSで大反発(←これが最もクリティカルな事件!)
・過去の論文盗用疑惑なども、取りざたされるようになり
・怒った富豪たちによる寄付金の減少
・入学希望者17%減少
で、大学の最高意思決定機関である評議会と協議して辞任。
〇米連邦議会での学長たちと議員のやり取り
一番クリティカルなイベントは、米連邦議会公聴会でした。
アイビーリーグ(ハーバード大とペンシルバニア大)とMITの学長が米議会に呼びつけられ、
議員「ユダヤ人虐殺のスローガンを唱えることは大学のハラスメントルールに違反?」
ハーバード学長「文脈によるが違反」
→「文脈によらず、違反だろ!!!(怒)😡」との大批判
→アイビー(ペンシルバニア大)の学長がクビになった
4時間にわたり議会での吊し上げに耐えたが、この30秒のやり取りで職を失う…
*以上NYT記事参照
3学長ともに同じ答弁をしたのですが、先に、もともと不祥事に悩まされていたペンシルバニア大の学長が陥落(辞任)しました。
で次の標的は、ハーバードの学長だったというのが最近の状況。
〇社会的な対立構造
そもそも、米難関大はリベラルで左寄りなので、共和党系の不興を買っていました。
反ユダヤ主義の容認について、最も厳しい口調でハーバードの黒人女性総長を攻め立てたのはハーバード卒の女性議員。
再選騒動時のトランプ擁護発言で、この議員はハーバードの理事会を追放された恨みアリ。
「左に屈した」と大学を批判してました。
で、ついにリベンジ達成したのです!
*以上NYT記事参照
人の恨みは怖いです。
フェイスブックのザッカーバーグ氏とかも呼びつけられたけど、米連邦議会は、民間人をバンバン召喚して、議員さんたちで吊るし上げて、袋叩きにするの、面白くて凄くニュースになります。
まさに大衆の溜飲を下げる公開処刑であり、ポピュリズムというのかもしれない。
〇保守系ジャーナルが論文盗用疑惑も追及
1/2付のNYT記事によれば、
保守系のオンラインジャーナルに次々と論文盗用疑惑が掲載され、計47件。
ハーバード大学側も2件の不適切引用を認めている状況。
論文の根幹となるアイデアを盗んだというレベルではないそうですが。
要は表現のコピペ。
盗用疑惑も、こんな騒ぎにならなければ、取り上げられることもなかったんでしょうけどね。
〇ハーバード史上最短の半年で辞任
7月に就任したばかりですので、半年しか学長やってないことになります。
次の標的はMITの学長なんですけど、こちらは守りが堅そうです。
(初稿2024/1/3)
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