Xや報道では貸与型奨学金をdisる論調だが意外にも...【読書録】

久米忠史著『奨学金まるわかり読本』の読書録



最近奨学金関係の話題が賑わっていたので、読んでみました。

〇中学受験する家庭で覚えておくポイント

有利子奨学金でも極力借りるべき

公的制度ですのでかなりの低金利で在学中は無利子のため、学生支援機構(旧日本育英会)の有利子Ⅱ種でも借りて、バイト時間節約した方が有利と思いました。極論言えば、手元資金あっても、別途運用するなり使うなりした方が良い感じ。


私立医学部で在学中申込で借るべき

所得制限が1200万弱で、引っかかるのですが、進学後は学費分を収入から控除できるそうですので、私大の医学部に行った場合には、所得制限に引っかからない家庭が増えそうです。

私立医学部は、各種部活動などにも金がかかりそうですので、極力手元資金を厚くしておいた方がよさそうです。


・報道やXではセンセーショナルに「貸与型の奨学金など借りるべきではない」という論調が多いですが、理論的に制度詳細を見ていくと、(所得制限が最大の難関だが)公的制度だけあって利用できるのであれば、利用した方がオトク!というのが良く分かったのが意外な発見です。

やはり、Xやセンセーショナルな報道に流されず、読書は重要だと再認識しました。


〇機関保証を選択する人の方が破産しない謎

・2018年4月採用奨学生の人的保証51%で機関保証49%だが、返還者の破産8108件のうち、機関保証は475人に過ぎない。

親・親族に迷惑がかからない、機関保証の方が気軽に返還をやめそうなものですが、機関保証を選択した人の方が返済率が高い。

人的保証は、返済意欲の向上に向けた効果は薄いのかも知れません。

「人に頼っているようではダメだ!」みたいな感じですかね。


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