地方公立高校出身者が首都圏中学受験業界に与える影響
〇田舎の小学生
私の小学生のクラスメイトで中学受験した者は1人もいなかった。
さすがに、開成中だけは有名すぎて知っていた。
裏を返せば、筑駒でさえ知らなかったのだ。
〇田舎の中学生
中学生になると、高校受験が視野に入るので、サンデー毎日の東大合格者ランキングを見ながら、高校の品定めをすることもあった。
でも、自分が受験しようがない学校の名前が頭に入ってくることはない。
なので、栄光、麻布、武蔵、聖光など高校入試をやっていない学校は知らなかった。
当然、(開成を除き)男子御三家・女子御三家も知らない。
通学範囲にないせいか、高校入試があったはずの筑駒も記憶にない。
当時の私にとっては名前も聞いたことがない学校状態である。
高校受験がある開成、巣鴨、桐蔭学園は知っていた。
桐蔭学園は野球も強くて甲子園出場による知名度も抜群だったし。
ラサール石井という芸能人がいたのでラサールも知っていた。
〇田舎の高校生~東大入学当初
さてこんな田舎者が東大に入学し、みんなが自己紹介で高校名を言う場面に出くわす。
私立で多かったのは、開成、麻布、筑駒、巣鴨、桐蔭学園、愛光、ラサールとか
愛光やラサールは各地方のトップ人材ということだろうと思った。
(実は寮があって地元の人以外が多数いるというのは後で知る)
小学生から開成がトップという刷り込みがあり、(東京(含む神奈川)にある)巣鴨=筑駒=麻布=桐蔭学園は同レベルで開成中残念だったが6年越しのリベンジを果たしたのだろうと思っていた。
高校受験においては、私立の受験日は分散しているのが普通なので、私立中学入試に集中日(2月1日)があるなど思いもよらないのである。
大学受験も私立の受験日は分散しており、早慶記念受験する人がたくさんいるのと同様に、東京の私立中学受験もみんな開成中を記念受験すると思い込んでいた。
〇そのうち認識違いに気づいたものの...
大学に入るまでの認識は、間違いだなというのにそのうち気づきますが。
私の様な全くの勘違い=誤解=認識不足の親が一定数いて我が子の中学受験レースに参入してるのが首都圏中学受験。
こうした、私と同じ勘違い兼誤解兼認識不足の親に塾がアピールするためには、開成中学の合格実績が必要なのである。
大学名については、東大は知っているが京大は知らないという人などいないが、中学名については、開成は知っているがそれ以外は知らないという人は普通に存在する。
中学受験と無縁な多数の日本人にとっては、むしろそれが普通。
オトナになって正しい情報を得たとしても、若いころに形成された固定観念から脱却し、偏見を完全に取り去るのは難しい。
知らない学校の合格実績が並んでいても全く心(潜在意識)に響かない。
これもまた、大手進学塾が生徒を最難関突撃にいざなう要因になっている。
私は大手進学塾の最難関突撃煽りに批判的なのだが、その原因が自分自身であるというのも皮肉なものだ。
「四谷大塚の件 「行為」に着目して摘発能力向上と厳罰化を」へ
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